海外安全対策情報(2022年10月更新)

令和4年10月10日
 
                                                  在トルコ日本国大使館
1 治安情勢及び一般犯罪の傾向
(1)治安情勢
2017年1月以降、イスタンブールやアンカラなどの大都市において死者を伴う大規模テロ事件の発生はないものの、南東部においては、治安機関とテロ組織の衝突は続いており、一般市民が巻き込まれ死亡する事件も発生しております。また、治安機関による対テロオペレーションにより、現在も多くのテロ関係者が拘束されている現状を踏まえ、テロ等の発生には引き続き十分な注意と警戒が必要です。
(2)一般犯罪の傾向
ア 2007年以降の犯罪統計は公表されていないため、犯罪傾向を分析することは困難ですが、一般治安情勢が悪化しているとは認められません。 
イ 日本人が巻き込まれやすい犯罪としては、イスタンブール等の観光地における窃盗(スリ、置き引き、ひったくり等)及び詐欺(じゅうたん・宝石の押売、ぼったくりバー等)が挙げられます。
ウ 観光地において高額のじゅうたん購入に関する返金トラブル等が発生していますので、高額商品を購入する際には、詐欺やぼったくりの可能性を視野に入れた慎重な検討が必要です。
エ また、旅券の紛失・盗難事案も発生していますので、貴重品を所持される場合には手元から離さない、鍵付きの保管庫に保管するなど、徹底した管理が必要です。
 
2 殺人・強盗等凶悪犯罪の事例
期間中、日本人が被害者となる凶悪事件は報告されていませんが、昨年12月に南東部ガジアンテップ県において日本人男性が大衆的なレストランでの食事直後に意識を失い、気付いた時には所持品等が盗まれていたという昏睡強盗被害が発生しています。レストランを選ぶ際には他の客がまばらな店は極力避ける、また、食事中、周りの視線や店員の態度等で不審な点があれば、場所を変える等、十分用心した行動を心がけるとともに、身の危険を感じた際は速やかに付近の警察署その他公的機関等に駆け込み助けを求めるようにして下さい。
このほか、過去には邦人女性を狙った性犯罪が発生しています。
見知らぬ人に安易に付いて行かないなど、自ら危険を回避する行動が必要です。
 
3 テロ・爆弾事件発生報告
期間中、日本人が被害者となるテロ・爆弾事件は報告されていませんが、今年9月にトルコ南部メルシン県の警察宿舎前においてPKKの戦闘員2名によるテロ事件が発生し、警察官1名が死亡、一般人1名が重傷を負っています。今後も警察や政府機関等の施設、外国人が多く集まる場所、大型ショッピングセンターや公共交通機関等の人が集まりやすい場所等はテロ行為の対象となる可能性があります。最新の治安情報の入手に努めるとともに、不審な状況を察知したら速やかその場所を離れるなど安全確保には十分に注意してください。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
  期間中、日本人が被害者となる誘拐・脅迫事件は報告されていません。
 
5 その他在留邦人、邦人企業が注意すべき事項
(1) トルコでは、現在も新型コロナウイルスへの感染リスクが継続しております。皆様におかれましては、こまめなうがい・手洗いなど、感染予防に最大限心掛けるとともに、常に最新情報の入手に努めてください。
(2) イスタンブール、アンカラ等の都市部においては、突発的にデモや衝突が発生する場合があります。状況により、付近の通行人や建物等に被害が及ぶ恐れもありますので、デモや抗議活動を認知したら不用意に近づかないなどの注意を要します。
最新の安全情報については、当館ホームページ、在イスタンブール日本国総領事館ホームページ、外務省海外安全ホームページ及び当館から発出される領事メールにてご確認ください。